このサイトでも時々書いていますが、普段、私はだいたい湖沼を訪問するときに
事前にその湖沼についての情報をある程度調べてから、訪問するようにしています。
それでも予想外のことが起きることはそこそこあります。が、
存在を知らない湖沼に、現地で突然出会うというようなことは、ほとんどありません。
それゆえに、存在を知らなかった湖沼が突如出現したときは、なかなか嬉しいものです。
最近で言うと、2016年夏の「
シンガハタの池」
「
中山道日吉の弁天池」
あたりが該当しますが、それももう5年前の話。こういうことは、滅多になかったのですが・・・
久しぶりに、突然の湖沼の登場に、遭遇しました。
まあ、湖沼はもともとずっとそこにあって、ただ単に私が不勉強で知らなかっただけなのですが。
その湖沼の名は西向沼。邂逅は、米沢市内の山形県道2号線を走っているときでした。
吾妻山に登るべく、天元台ロープウェイを目指して県道2号線を車で南下していた私は、
ある場所で「市民の森 西向沼 →3.2km」とかかれた看板を目にします。
(参考
GoogleStreetView)
これを見て「む、知らない沼がある」と思ったのですが、このときは朝いちばんのロープウェイに乗りたかったので
寄り道をすることなく、天元台に向かいました。
吾妻山で
明星湖や
明星湖などの湖沼を訪れ、下山後、車で走っていて「そういえば、行きにどこかで沼の看板を見たような・・・」
と思っていると、ふたたびこの看板の場所を通りました。
もし行きと帰りで違う道を選択していたら、忘れてしまうところでした。
車で3.2kmならたいした寄り道ではないし、これは千載一遇の機会。初めて聞く西向沼とはどのようなものか。
市民の森と一緒に存在するらしいことから、ありきたりな公園内のダム・溜め池かもと思いつつ、行ってみることにしました。
県道2号線から、林道西向沼線という、名前もそのままずばりな林道に入り、待避所でないとすれ違えないような
細い急斜面の道を、登っていきます。
幸いにして、道は細いながらも全面的に舗装されており、登りきったところにすこし広場がありました。
ただ、肝心の西向沼は林道から見えなかったので、どうやって行くものかと少々悩みました。
とりあえず目の前にある神社への入り口らしき階段を登ってみると、弁財天のお社があり、その向こうに
今度は下り階段があったので、それを降りてみると、ほどなく眼下に沼が見えてきました。
どうやら、無事に西向沼に着けたようです。
栃窪山と三郎沢山という、斜平山(なでらやま)南部の2つのピークに挟まれたような、絶妙の位置に沼があり
水面には多くの水生植物が見られ、ざっくり言ってしまうと、これぞ沼という感じの風景。
恥ずかしながら不勉強でこの沼を知らなかった私ですが、県道の看板が導いてくれたおかげで
また1つ、良い沼を知ることができました。
西向沼の位置関係。
山形県米沢市にある斜平山(なでらやま)南部の三郎沢山や栃窪山の間に、西向沼があります。
西向沼の存在を示す看板は山形県道2号線に建っており、この看板のおかげで西向沼の存在を知ることができました。
(「国土地理院 地理院地図」より 一部文字と線を記入
https://maps.gsi.go.jp)
林道西向沼線を登りきったところにある市民の森。
ここからどうすれば西向沼に行けるのか、特に案内はありませんが、まず右の神社の入り口の階段を登ることにします。
ちなみに、正面の広場の奥に進んでも、西向沼に行くことができます。
階段を上っていくと弁財天のお社があり、その向こうにある階段を降りていくと、沼が見えてきました。
西向沼へ降りていきます。
なかなか良い雰囲気の沼です。
沼の水面はかなり水生植物が繁茂しており、いかにも沼という趣です。
ミツガシワが多いですね。花の時期は美しいでしょう。
水生植物がなく、水面が見えている場所も、波がほとんど立っていません。