福島県と山形県の県境に位置する吾妻山。
吾妻山は、福島県と山形県の間に山体を連ねて、東から西までおよそ20kmにわたって
比較的なだらかな稜線を連ねる巨大な山です。
そんな吾妻山の稜線上には、いくつもの湿原があり、その湿原にはいくつもの池塘が水を湛えています。
その吾妻山の中央付近には、広大な湿原、弥兵衛平湿原が広がっています。
標高1800~1830m付近に広大な湿原が広がり、いくつもの池塘が点在している
素晴らしい湿原です。
湿原の中でも特に大きく、名前がついている池として
明星湖、
明月湖の2つの池があります。
「湖」の名前がついていますが、規模としては池と呼べる規模かと思います。
明星湖は、弥兵衛平湿原の最北端に位置しています。
立岩登山口から弥兵衛平湿原へ向かうルート沿いに位置していますが、
ここを通る人はあまり多くないようで、静かな雰囲気の池です。
南側の縦走路から明星湖に向かった場合、弥兵衛平湿原を抜けた一番最後に、明星湖と対面することになります。
広大な湿原を抜けていって、湿原の奥の奥に、静かに水を湛える大きな池が現れます。
その一連の風景は、言葉にするのはなかなか難しい美しさを持っています。
細かい話ですが、「池塘」ではなく、「池」と書いたのは、明月湖が高層湿原池塘なのか、というと
ちょっと微妙なところ。ちょうど窪地のような地形になっているので、
もともと窪地だったところに湿原の水がたまったのか、池塘が大きくなっていっていまの形になったのか
パッと見ただけでは判断できないためです。
明星湖は、弥兵衛平湿原の北端に位置しています。
下の方の藤十郎から東大巓をつなぐ道がメインの縦走路で、
弥兵衛平湿原はその縦走路から北にすこし外れた場所にあります。
その中でも、明星湖は最も北に位置していて、訪れる人はあまり多くないようです。
(「国土地理院 地理院地図」より 一部文字と線を記入
https://maps.gsi.go.jp)
弥兵衛平湿原の池塘。モウセンゴケの特徴的な赤色が見られます。
点々と見える白いものは、モウセンゴケの花です。
弥兵衛平湿原を進むと、いよいよ最終目的地、明星湖が奥に見えてきました。
地図を見て想像はしていましたが、これは、でかい。非常に大きい池です。
明星湖。
普通の湿原池塘ではないのかな。
地形的に窪地になっていそうなので、池塘と窪地の合わせ技で広大な池が形成された・・・とか、でしょうか。
ぽつんと浮いた浮島も、風景のアクセントになっています。
もうすこし弥兵衛平湿原は続くのですが、ここで引き返します。 この道は、この先に進むと、立岩の登山口につながっています。
いつまでもいたくなる場所ですが、
今日のうちに吾妻山を下りないといけません。