「桜番所」とは何とも聞きなれない名前の番所ですが、これは
養老山地の稜線付近に設置されていた番所であり、江戸時代(?)に桑名藩が設置したものだそうです。
美濃(現在の岐阜県)から伊勢(現在の三重県)に向けて入林しようとする人を
取り締まるために設置した番所だそうです。
桜番所以外にも、周辺に8つの番所を設けていたとのことで、なかなか厚い体制ですね。
さて、そんな桜番所の跡地から、北西に約300mほどの位置に、池があります。
池にはとくに名前が付けられていないようなので、ここでは「桜番所の池」という仮称で呼ぶことにします。
決して桜番所が近いわけではない(前述のとおり300mほど離れています)ので、こう呼ぶのもどうかと思うのですが、
他にこれと言って目印になるようなランドマークも無い場所なので、やむを得ず、です。
桜番所の池は、稜線が二重になっている、そのくぼみの部分に形成されています。
池の西側は湿原然としていて、標高540mほどの高さであるにも関わらず、もっと高山であるかのような印象を受けます。
周囲は針葉樹の林と、いい感じに広葉樹の林が混じっていて、秋の紅葉が美しく池の周りを彩ります。
養老山地の山中で見つけた、お気に入りの場所です。
養老山地には、そのほかにも
榑沢池、
田代池といった池があり、意外や意外、なかなかの池の山なのです。
桜番所から、桜番所の池への道。
これは良い眺め。
養老山地の山並みが見えます。
素晴らしい雰囲気の池です。
もちろん素晴らしいというのは結局のところ主観ですが、
私はこういう池が大好きです。
畔の紅葉が、また素晴らしいですね。
針葉樹が多い中で、数少ない広葉樹の紅葉が引き立ちます。
あまり水の流入はないようですが、水はとてもきれいです。
湧水があるのでしょうか。
池の西側はやや枯れています。まとまった雨が降れば水量も増えるでしょうか。
訪問のタイミングも良かったですね。紅葉に間に合いました。