伊豆の名峰、天城山。
天城にある池といえば、なんといっても最高峰・万三郎岳の西にある
八丁池が有名ですが、その万三郎岳の南側斜面にも、小さな池があります。
それが、シラヌタの池(不知沼池)です。
「不知沼(シラヌタ)」というのはこのあたり一帯を指す言葉のようで、周辺には「シラヌタの大杉」などの巨木もあります。
万三郎岳の南という言い方をしましたが、万三郎岳と不知沼を結ぶ道はありません。せいぜい1kmくらいしか離れていないのですが、この2か所を直接行き来することはできません。
ということで、この不知沼池へのアプローチは、万三郎岳方面から行くことはできないので、南東の白田方面から入っていくことになります。
国道135号を白田で右折し、白田川に沿って山へ。細くて急な坂道を越えると別荘地があり、その奥が不知沼です。
シラヌタの池の入口には、車を止めるスペースがあり、シラヌタの池の案内板があります。
入口から歩くこと15分程度で、シラヌタの池に到着します。非常に鬱蒼としており薄暗く、あまり明るい気分になる場所ではないかもしれません。窪地なので、湿り気もあります。
ただ、鬱蒼とした池のほとりから、上を見上げれば、しっかりと空が見えました。
その周りの緑の木々と、そして池に沈む木々の造形。上を見ればそこに空があるのに、なんだかその空はとても遠くに見えました。
シラヌタの池の入り口。
鬱蒼とした森の中の道を車で進んできましたが、ここからは徒歩になります。
シラヌタ池の手前に流れる川久保川。
この川に架かる吊り橋が通行禁止となっています。
ということで、吊り橋が渡れないわけですから、この川久保川を渡渉していくことになります。
川幅は狭いので、特に増水でもしていない限りは歩いて渡れますが
それなりに動きやすい服装は必須です。
池にせり出した紅葉が印象的なシラヌタの池。
晩秋の紅葉の残りが印象的です。
まだ紅葉が残っていてくれたおかげで、印象的な風景が見られました。
周囲の木々がほとんど枯れている中で、この中央の紅葉が存在感を示しています。
池に沈んだ落葉も、ひとつのアートとして楽しむことができます。
以前、夏に訪れた時とはかなり水量に差がありますね。
夏のシラヌタの池。池の水が多く、池に森の木々が映ります。