鹿児島県と宮崎県の県境に聳える火山群、霧島山。
その霧島山北西部の、韓国岳(からくにだけ)、甑岳(こしきだけ)、白鳥山、えびの岳といった山に
囲まれた地域が、えびの高原と呼ばれています。
えびの高原は、前述の韓国岳などの山々と、いくつかの火口湖の風景を望むことができる場所です。
なおかつ、北東の小林、北西のえびの、南の霧島温泉、
それぞれの方面からの道路が一堂に会する場所でもあり、車で容易にアクセスできることから
人気の観光地となっています(ただし、えびの高原から直接小林に下りる県道1号は、2022年1月現在、通行止めです)。
えびの高原に点在する火口湖は、綺麗な円形の形をしているのが特徴です(甑岳山頂部の池など、土砂で埋没して円形でなくなっている池もあります)。
白紫池、
六観音御池、不動池という3つの円形の火口湖が近接して存在しており、
それぞれ姿かたちは似ていますが、異なる風景を楽しむことができます。
不動池は、3つの池のなかでは最も小さい池です。
ですが、遊歩道を歩いていかないと到達できない他2池とくらべて、この不動池は
県道1号線沿いに位置しているため、車で容易にアクセスできます。それゆえ
他の2池よりも多くの人が訪れる池になって・・・いたのですが
前述のとおり、硫黄山が2018年に噴火をしたことで、この県道1号が通行止めとなってしまいました。
不動池は、硫黄山の北西側わずか300m程度しか離れていないところにあるため、一番影響を受けてしまった形になります。
これだけ硫黄山から近い不動池ですが、幸運なことに2022年1月現在は、訪問することが可能になっています。
しかし、それにはえびの高原から
白紫池、
六観音御池を
通る遊歩道を通って、ぐるりと大きく迂回していく必要があります。
結果、不動池は3池のなかで最も訪れるのに手間がかかる池になってしまいました。
池は非常に強いph4.5の酸性を示し、それゆえ湖水は鮮やかな青い色になっています。
近年では酸性が少しづつ弱まっているとのことですが、2018年の硫黄山の噴火後は、もしかしたらまた傾向に変化があるかもしれません。
えびの高原周辺の地図。不動池は周辺にある3つの火口湖のなかで、最も小さい池です。
×印は、2022年1月現在の通行止め箇所。硫黄山の噴火のため、道路、遊歩道とも立ち入り禁止です。
(「国土地理院 地理院地図」より 一部文字と線を記入
https://maps.gsi.go.jp)
六観音御池より、
不動池へ向かいます。不動池に行っても。来た道を引き返すことになりますが、いま不動池に行くにはこの道しかありません。
正面に硫黄山の噴煙が見えてきました。巨大な風呂釜ですね。
そんな生易しいものではないとおもいますが・・・
通行止めになっている県道1号が見えてくれば、まもなく不動池です。
以前は硫黄山にも登ることができたので、硫黄山登山道の入り口も見えています。当然、現在は立ち入り禁止。
以前は硫黄山に登れたので、もう少し高いところから俯瞰する眺めが得られました。
いまは、県道1号の歩道から眺めることしかできません。
県道1号。車も歩行者も通行止め。
ここからえびの高原駐車場まで行ければ早いのですが、そちらも通行止めです。
鮮やかな湖水が特徴の不動池ですが、あいにくの曇りで水面がいい感じの色になりませんでした。