「藺牟田池」と書いて「いむたいけ」と読みます。
鹿児島県の薩摩川内市の東部、2004年まで祁答院町(けどういんまち)に属していた、
藺牟田の山地のなかにある、直径約1kmほどの円形に近い形をした湖です。
周辺をいくつもの山に囲まれた湖であり、湖畔のどこから見ても湖の向こうに山が見える、
山に囲まれた風景の湖です。
これらの藺牟田池を囲んでいる山々は、それぞれ
舟見岳(標高498.8m)、山王岳(491m)、片城山(508.8m)、遠見ヶ城(477m)、飯盛山(432m)です。
とくに飯盛山は特徴的な山容をしており、三角形でよく目立ちます。
藺牟田池のシンボル的な山と言えるでしょう。
特徴的な丸い形と、近隣に米丸や
住吉池といった火口湖(マール)が存在することから、
私はずっと藺牟田池は火口湖、もしくはカルデラ湖かと思っていたのですが、
そのあたりは、特にわかっていないようです。
藺牟田火山の活動で、東側に飯盛山が形成されて、中央の窪地に水がたまったことで、
藺牟田池が形成されたとのことです。が、藺牟田池の地形、火口なのか、
カルデラのような陥没地形なのか、それとも山体崩壊の堰止湖なのかは
判別していないのだそうです。
訪問記1:2021/12/31
藺牟田池に到着。
藺牟田池に通じる車道はすべて池の東側にあり、必ず東から池にアプローチすることになります。
カモがたくさん泳いでいます。
これはヒドリガモの雄と雌ですかね。
池の西側には湿原が広がっています。
これは、藺牟田池の泥炭形成植物群落として、国指定の天然記念物となっています。
南西側の藺牟田池キャンプ場付近まで回ってきました。
こちらからだと、東端にある飯盛山が、よく目立ちます。
こちらは西側。朝日をあびて輝く2つの山は
左が山王岳、右側が片城山です。
見事な三角の山容を見せる飯盛山。
この池に住む夫婦の竜の、夫が池を出て行ってしまい、妻竜が毎晩無事を祈って備えた陰膳が
長い年月かけて積もったのが飯盛山である、との伝承があります。
ふと山王岳を見ると、大きな岩が見えました。しめ縄も見えるので、古くから信仰を集めている岩のようです。
泥炭植物群落を望む。
イネ科やカヤツリグサ科の植物が群生しているとのことです。
池の水面に、ぽつぽつと植物群落が島を作っているのが見えます。
陽が出たり隠れたり、目まぐるしく景色が変わります。
東側の入り口に戻ってきたら、ハクチョウがいました。
項目名 |
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所在地 |
鹿児島県薩摩川内市 |
湖の成因 |
(火山成因) |
周囲総長 |
約3.3[km] |
面積 |
約0.63[km^2] |
最大水深 |
約3.5[m] |
貯水量 |
約0.0005[km^3] |
標高 |
約295[m] |
河川 |
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