福島県と山形県の県境付近に広がる広大な山群、吾妻山。
最高峰の西吾妻山をはじめとして、西大巓、中大巓、中吾妻山、東大巓、昭元山、烏帽子山、家形山、一切経山などの
数多くのピークが、東西約20km、南北約10kmにわたって広がっています。
その吾妻山の東側の主要なピーク、東吾妻山と一切経山の間に広がるのが、鎌沼です。
中央に蓬莱山という小高い山があり、その左側をぐるりと囲むような形状の沼であり、その三日月状の形から鎌沼という名がついたのかと思います。
鎌沼の東側には連続して酸ヶ平(すがだいら)という湿原があります。この鎌沼と酸ヶ平が存在する平地は、東吾妻火山の噴火跡の馬蹄型のカルデラ火口原だそうです。
そのため、鎌沼は火口原に水のたまった火口原湖という位置づけになります。
鎌沼は、酸ヶ平とあわせて、蓬莱山や東吾妻山、遠くに磐梯山まで望む、非常に美しい高山の風景の中の沼です。
また、酸ヶ平から一切経山へむかう道の途中からは、広大な吾妻の山の中に佇む鎌沼の見事な景色を見ることができます。
周辺は湿原や高山植物の群落が広がっています。夏から秋にかけて、様々な自然に彩られる沼です。
鎌沼は山の中の沼ですが、わりとアクセスはしやすい部類に入るかなと思います。
磐梯吾妻スカイラインの浄土平駐車場から、登山道を歩くこと片道1時間足らずで行くことができます。
ただ、浄土平駐車場から片道1時間足らずで行けるとはいえ、高山ですからそれなりの準備と心構えは必要です。特に雨が降れば大変なことになりますので、天候には注意して行動してください。
訪問記3:2022/09/25
酸ヶ平を右折して、一切経山へ。
奥に見えている小屋は、酸ヶ平避難小屋です。
一切経山への登り。
ここで振り返ると絶景ポイントです。
出たーーー!!
酸ヶ平と鎌沼を見渡せる絶景ポイント。
左に見える小高いなだらかな山が蓬莱山。
手前の湿原が酸ヶ平で、右奥が鎌沼。
三日月形の火口原が印象的です。
酸ヶ平と鎌沼にズームイン。
変化に富んだ地形が面白い場所です。
この風景は、私の中でも特にお気に入りの風景の1つです。
火口原の湖、鎌沼。
左の蓬莱山は森が深く、右岸はあまり木々が多くない、対照的な風景です。
鎌沼の西側にやってきました。
奥に一切経山を望む、秋の風景。
鎌沼の南端。この奥に進むと浄土平に出ることができます。
訪問記2:2015/07/12
訪問記1:2010/07/18
項目名 |
|
所在地 |
福島県福島市 |
湖の成因 |
火口原湖 |
周囲総長 |
約1[km] |
面積 |
約0.08[km^2] |
最大水深 |
約6[m] |
貯水量 |
- |
標高 |
約1770[m] |
河川 |
- |